2011年9月19日月曜日

9月の北岳登山(一泊二日テント泊)

2011年9月10日(土)~11日(日)


今年の6月に始めた登山ですが、東京一高い雲取山、関東一高い日光白根山・・・と続けば、次は日本一高い富士山・・・と続けたいところでしたが、その前に登っておきたかったのが日本アルプスの山々。今回は南アルプスの北岳を選びました。富士山に次ぎ、日本で二番目に高い標高3,193mの山です。

土日を利用した一泊二日テント泊の計画でしたが、金曜日の夜23:54新宿発の白馬行きムーンライト信州81号に乗れば、甲府に夜中の2:21に到着し、登山口がある広河原行き4:00発のバスに乗ることができます。この計画であれば、広河原に着くのは6時過ぎです。


※電車とバスの運行状況は季節と曜日により異なりますので、事前に確認しておくことが必要です。


友人と新宿で待ち合わせをして、予定どおり23:54新宿発の白馬行きムーンライト信州81号に乗りましたが、酩酊状態であった事もあり、不覚にも甲府を寝過ごしてしまいました。甲府を過ぎて間もなく気がつきましたが、甲府の次の停止駅は小淵沢。小淵沢で下車したものの、戻りの列車は始発までありません。ホームの待合室で仮眠して始発を待ったのでした。


始発列車に乗り込み、甲府に着いてから広河原行きのバス乗り場を探していると、タクシードライバーの猛烈な客引きにあいました。タクシードライバーから次のバスが9時まで無いこと、広河原までタクシー代が12,000円であること、などを聞かされました。そのときの時間は7時でしたので、タクシーを使うほうが賢明だと考えましたが、料金が気になります。バスで2,000円のところをタクシー代12,000円を二人で割り勘するのでは、ちょっと高い。タクシードライバーに別の方々と相乗りをしたいため、少し待つことを告げると、彼は、まもなく到着した関西方面からの深夜バスから相乗り希望者2名を連れてきたのでした。


そんな経緯でタクシーで広河原を目指しました。バスより乗車時間が短くて済み、8時ちょっと過ぎに着いたので、当初の予定の2時間遅れでスタートです。先週の台風の影響で、大樺沢のルートは橋が流されたとのことで、避ける必要がありました。急遽、白根御池小屋~草すべり~小太郎尾根分岐を経由して、北岳肩ノ小屋を目指すルートに変更しました。


天気は晴れ。気温は高く、Tシャツでも汗がでる程(26度くらい)でした。今回新たに加えた装備は、トレッキングポール。ネットで調べて、特に安かったBUNDOKというメーカーの1ペア2,900円の物を購入しました。初めは使い勝手がよくわからず、カメラを使いたいときに両手が空かず邪魔だったりしましたが、だんだん慣れてきて、その恩恵を受けるようになりました。バランスを崩しにくくなり足への負担が減ったり、急坂でも地面に手をつく回数が大幅に減ったり、平地では歩行に推進力を得られたり・・・というのが主な効果でしょうか。あるのと無いのとでは随分違うと感じました。2,900円のものでも少々重いと感じた程度で、機能的には申し分なかったです。


白根御池小屋までの道はそこそこ急で、木の階段や、はしごがところどころにあり、それらが余計に疲れさせました。広河原から2時間半で白根御池小屋に到着(標高差は700mちょっと)。小屋は綺麗で、ビールの自販機もあり、ソフトクリームも売っていました。ビールもソフトクリームも両方いただきました。


広河原から、つり橋を渡って山に入ります。

ところどころ木のはしごがかかっています。

白根御池小屋。きれいな小屋でした。

白根御池小屋から北岳頂上付近を見上げたところ

白根御池小屋の前のベンチで40分ほど休憩をしました。小屋から北岳頂上付近を見上げると、本当にあそこまで4時間程度でたどり着けるのかしら?と思うほど高くそびえ立っていました。その大半の時間は、地図上で「草すべり」という名称で記された登り坂。登り始めると、振り返れば鳳凰三山が間近に見えます。小太郎尾根分岐まで、地図上で3時間の道のりでしたが、途中、昼食をとりながら、2時間10分ほどで到着できました。


白根御池から草すべりを登りはじめます


小太郎尾根分岐

小太郎尾根分岐から北岳肩ノ小屋までは、森林限界を超えた展望の良い稜線で、美しい景色に囲まれて、それまでの疲れも一気に吹き飛びました。やはり天気が良いと景色が違いますね。前回の視界ゼロの日光白根山とは大違いです。写真や動画を撮りながら、北岳肩ノ小屋についたのは午後2時半ころでした。テント場が混んでいたため、端っこの方にテントを張りました。頂上は明朝目指すことにしました。



小太郎尾根分岐から北岳肩ノ小屋までは展望が良く歩いていて気持ちよい


もう少しで北岳肩ノ小屋


北岳肩ノ小屋に到着。雲が出てきました。

夕暮れ時は、東の雲が時々切れて富士山が顔を出したり、西の空は雲がてきましたが、幻想的な夕陽を見ることができました。日没時の気温は10度くらい。思ったほど寒くは無かったですが、夜はテントの下を強風が吹き抜け、少し寒かったです。化繊の寝袋(mont-bellスーパースパイラルバロウバッグ#5)で、少し寒いと感じた程度でした。


夕暮れまでたっぷり時間があり、カップワインを飲みながら過ごしました

幻想的な時間帯

雲の間から甲斐駒ケ岳が姿を現しました

月に照らされたテント場

広河原まで、タクシーを相乗りした神戸のKさんと仲良くなり、Kさんのすすめで、朝3時半に集合して、一緒に頂上を目指すことにしました。ヘッドランプをつけて、暗闇の中を30分弱登って頂上にたどり着きました。頂上へは我々が一番乗りでしたので、良い場所を確保して、沈む月や、星や、日の出を撮って2時間近くを頂上で過ごしました。風が強く、薄手のフリースと、薄手のインナーダウン、ウィンドブレーカー(フーディニフルジップ)を着ていましたが、岩陰で風をよけて座っていた時はさほどではありませんでしたが、風が直接に当たる場所ではかなり寒かったです。


翌朝の頂上からの展望

雲海の中の富士山

北岳の三角点

我々がテントを張った場所は北側のはずれの方

テント場に戻って、朝食を食べてから撤収して8時半に出発。帰り道は行きと同じルートをとり、北岳肩ノ小屋で、生ビールとソフトクリームを。休憩時間も含めて3時間半で下山しました。下りきった広河原山荘でもビールを飲み、バスが出発するまでの時間をぎりぎりまで過ごしましたが、おかげでバスに立って乗る羽目になりました。2時間以上、山道を揺られつらかった・・・。


総括すると、アップダウンがあるわけでなく、往きはひたすら登って、帰りはひたすら下るだけなので、苦しい思いはしませんでした。特に危険な場所も見当たりませんでした。なにより天気に恵まれたのが良かったです。




最後に、通ったルートのメモと地図。
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9/10(土)晴れ


広河原バス停 標高1,520m 8:22発
白根御池小屋 標高2,230m 10:54着 11:38発
小太郎尾根分岐 13:46
北岳肩ノ小屋 標高3,000m 14:30




広河原~白根御池小屋~北岳肩ノ小屋の歩行記録
(iPhoneで記録しているので、正確ではないです。)
https://goo.gl/VHk3Fh


9/11(日)晴れ


北岳肩ノ小屋 標高3,000m 3:34発
山頂 標高3,193m 3:58着


山頂 5:38発
北岳肩ノ小屋 6:20着


北岳肩ノ小屋 8:31発 
白根御池小屋 10:03着 10:33発
広河原山荘 12:09着






北岳肩ノ小屋~北岳山頂の歩行記録
(iPhoneで記録しているので、正確ではないです。)
https://goo.gl/pE1U7n




北岳肩ノ小屋~白根御池小屋~広河原山荘の歩行記録
(iPhoneで記録しているので、正確ではないです。)
https://goo.gl/9CZ3jh


2011年9月7日水曜日

奥白根山(日帰り)で使用した装備のメモ

2011年8月21日、雨。奥白根山(日光白根山)の日帰り登山の装備メモ。
(奥白根山の記録はこちら)



※重量は、カタログデータや実測値


①替えのTシャツ mont-bell ウィックロンTシャツ(WIC.T) 145g
②長袖のアンダーウェア patagonia キャプリーンライトウェイトCrew 159g
③薄手のフリース patagonia キャプリーンエクスペディションウェイトZip-Neck 258g
④薄手のアウター patagonia フーディニフルジップ 122g
⑤替えの靴下 patagonia
⑥ハイドレーション platypus 2.5リットル用と予備で空の1リットル用
⑦クッカー evernewチタンクッカー深型L(200g) 中にイワタニプリムスの114ナノストーブ(64g)
⑧防寒着 mont-bell U.L.ダウンインナーパーカー 220g
⑨雨具 mont-bell スーパーハイドロブリーズ レインウェア 590g(上下)
⑩雨具 mont-bell レインスパッツ  135g(ペア)
⑪タオル mont-bell マイクロタオル スポーツ 60g
⑫トイレットペーパー
⑬雨具 mont-bell ジャストフィットパックカバー25 80g
⑭バッグ zero point バーサライト パック20 360g
⑮地図
⑯携帯電話用充電器 エネループ KBC-L2B 130g(本体のみ)
⑰携帯電話 iPhone4 137g
⑱デジタルカメラ Panasonic LUMIX DMC-FT3 197g(SDカード、バッテリー含む)
⑲小物類…コンパス(Silva)、ナイフ(Victorinox)、ライト(mini MAG-LITE)、熊よけの鈴、アロンアルファ
⑳フリーズドライ食品


上記以外に折り畳み傘1本と、お菓子などの携帯食を加えた総重量は6.6kgとなりました。そのうち水(2.5リットル)、食料、ガスカートリッジやトイレットペーパーなどの消耗品が3kg弱なので、ベースウェイトは4kg以下。


バッグはzero pointのバーサライト パック20という超軽量のペラペラのものを使用しましたが、量的には上記装備で満杯になりました。このバッグは中身の量が少ないとフニャっとしてしまい若干使いにくいです。中身が多ければ多いで背面側が凸となり、違和感がありました。スタート時から雨が降っており、雨具類は最初から身につけていたので、登山開始時に背負っていた荷物はもう少し軽くなっていました。


満杯状態。実際には登山開始時に雨具を取り出したので、もう少しゆとりがありました。

日帰りなら調理器具を持たずに、おにぎりなどで済ませるというのも有りでしょうけれども、山の上で暖かいものを食べると体も温まり美味しいので、ついつい持って行きたくなります。

8月半ばでしたが、関東地方はとても涼しい天気で雨も降っていたため、凍らせた水筒の水がなかなか解けずに参りました。


2011年8月26日金曜日

奥白根山(日光白根山)日帰り

2011年8月21日(日)
7月の終わりに雲取山に登ってから3週間が経過しました。雲取山は標高2,017mで東京一高い山でしたが、次に目指すのは関東で一番高い奥白根山(日光白根山)です。標高は2,578m。


雲取山が一泊二日だったのに対して、今度の日光白根山は日帰りで挑みます。
さいたま市から始発で電車に乗って途中友人と合流。新越谷から東武線を乗り継ぎ東武日光へ。そこからはバスで湯元温泉を目指します。


湯元温泉を出発したのは、午前9時10分。湯元温泉から東武日光駅へ戻る最終バスは19時30分ですので、最終バスまでの時間は10時間以上あり、無理なく日帰りが出来るはずの計画ですが、日没の時間が気になります。


この日の天気は雨。前日から雨が確定していましたが、雨天決行としました。前回の雲取山に引き続き雨。日帰りは結構タイトなスケジュールだったため、雨の中ペースを保てるか不安がありました。しかもこの週末は8月とは思えないような寒さで、東京でも日中21度くらいでした。2,500m級の山頂では、気温は10度程度になると思われました。


前日に入間のアウトレットで、モンベルのU.L.ダウンインナーパーカを安く購入しました。ダウンは雨に不向きなので、行動着というよりは、寒いときに羽織るために携行しました。


さて、湯元温泉からは、スキー場を抜けて歩き始めます。

スキー場を登ります

雨と靄の中、夏のゲレンデは幻想的

ゲレンデを越えると、工事中で興ざめな感じの登山口が現れました

スキー場を抜けて登山口に入ると、登り始めはガレ場となっており、雨で足元が悪くなっていました。我々以外に人は見かけませんでしたが、人が多い時には、落石に注意が必要かもしれません。

外山の北面を南下するように登り、途中で西へそれて、外山鞍部というところまで、1時間40分ほどで辿り着きました。ここまでの間、平らな場所は無く、ただひたすら登ります。時計の高度計は、正しいかわかりませんが、2,100mを超えたくらいで気温は18度でした。レインウェアを着ていたのと、急な登りによる運動で、汗を沢山かいていましたが、まだ寒くは無い程度です。

足元が悪い中、いきなりガレ場が続きます

ところどころ、倒木が道を遮ります

倒木を跨ぐのは、意外と面倒です

外山鞍部からは西へ前白根山を目指します。ここでは途中、森林限界を超えます。段々と木々が少なくなり、高山植物が増え、靄の中、岩の露出した山頂が現れる様は、幻想的で興奮を覚えます。


前白根山に近づくにつれて花が増えてきました。

前白根山山頂付近。森林限界を超えて、岩石が露出しています。

前白根山山頂

前白根山の標高は、2,373m。到着は11時38分。晴れていれば五色沼を手前に、雄大な奥白根山が見えるはずでしたが、さすがにこの日は天気が悪かったので展望はゼロ。山頂はだだっ広く、視界が悪かったせいで奥白根山を視認できず、ここから先、ルートを誤って別の方角へ下山していました。途中コンパスを見て方角が違うことに気が付いたので、30分程のロスで済みましたが、一度山頂に戻ってからルートの修正をする必要がありました。


レインウェアの下は、パタゴニアのキャプリーン(長袖)に、ノース・フェイスののTシャツを重ねて着ていましたが、Tシャツは綿が20%入っていたからでしょうか、絞れるくらいびしょ濡れになりました。前白根山の山頂は気温も下がり、風が強かったため、足を止めてる間は汗冷えで寒かったです。予定どおり五色沼避難小屋まで下って、屋根の下でランチタイム。到着は12時20分でしたので、出発から3時間ちょっと。途中道に迷った時間がちょっと惜しかった。


前白根山からは一旦下ります。

途中結構な下り


五色沼避難小屋に到着

避難小屋では、防寒対策と昼食。

五色沼避難所で50分も休憩をしたため、再出発は13時10分になってしまいました。びしょ濡れのTシャツを脱いで、フリースとダウンインナーを着込みました。濡れたキャプリーンを体温で乾かす際に、レインウェアとの間にダウンが空気の隙間を作ってくれたため、それほど体温を奪われずに済みました。

いよいよ奥白根山を登り始めますが、霞んで頂上がどこかわかりません。

これはトリカブトですね

結構な斜面を登ります。風を遮るものが無いため、強風でした。

奥白根山(日光白根山)の山頂。天気が悪く、見晴らしが悪かったことは
残念でしたが、晴れていれば足がすくんだかもしれません。

とにかく視界が悪く、どこが山頂かわからないほどでした。到着は14時10分。気温は11度くらい。着込んでいたおかげで寒くなかったです。

頂上を後にして五色沼避難小屋まで戻り10分弱休憩。ダウンを脱いで身支度を整え、北に進路をとり、五色沼を目指しました。五色沼は自然のままの姿で幻想的でした。我々以外には誰もおらず、しばし写真を撮ったりして、足取りが遅くなりました。私はこのあたりで右足付け根に強い痛みが出てきました。猿の遠吠えが聞こえてきて、よそ者を牽制しているかのようでした。
五色沼

五色沼からは登りが始まりますが、右足の付け根が痛くてペースが落ちました。座禅山と五色山、国境平と縦走します。往きとは異なる北側のルートで湯元を目指します。このあたりは、上野の国と下野の国の境なのですね。

五色山山頂にて。こちら側が下野の国。

こちら側が上野の国。

五色山山頂に到着したのが16時17分。標高は2,379m。地図では湯元まで2時間10分の道のり。最終バスには間に合うとしても、急いで下山しないと暗くなってしまいます。ここからは転げるように下山しましたが、笹が深く、足元はすべり、倒木や岩が道を阻み、転んだり尻餅をついたりしながら進みました。

足元は滑るし、倒木が多く大変でした

高度計を見ても全然高度が下がらず、途中、本格的に暗くなってきたのでかなり焦りました。後で振り返ると、この時は冷静さを欠いていたので危なかった思います。


・ルートを見誤ったら、日没前にルートを修正することが困難だった。
・怪我や滑落する可能性があった。


時間に余裕が無い場合は、来た道と同じルート(前白根山のルート)をとった方が、不要な焦りもなく安全だったかもしれません。前白根山側のガレ場の下りも危険だとは思いますが...。


晴れた日にまた登りたいけれど、雲取山よりちょっと厳しさを感じる山でした。テント場があれば、ゆっくり登れて良いのですが。






最後に、通ったルートのメモと地図。
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8/21(日)雨
湯元温泉バス停 9:10
ゲレンデの先の登山口 9:38
外山鞍部 10:49
前白根山山頂 11:38
五色沼避難小屋 12:20 ここに至るまでに道に迷い30分ロス。
(昼食休憩50分)
奥白根神社 14:04
奥白根山山頂 14:10
五色沼避難小屋 15:03
五色沼 15:24
五色山山頂 16:17
湯元温泉登山口 17:50
湯元温泉バス停 18:12


湯元温泉~奥白根山山頂の歩行記録
※外山付近の記録が間違っている。3km程多い?
https://goo.gl/jyYSdY


奥白根山山頂~湯元温泉の歩行記録
https://goo.gl/4LjaS2


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2011年8月6日土曜日

雲取山再挑戦(一泊二日テント泊)

2011年7月30日(土)~31(日)

2ヶ月前、思いつきで始めた雲取山登山で、日頃の運動不足がたたり頂上にたどり着けずに途中で断念し、悔しい思いしました。その後再チャレンジに向けて日頃からウォーキングを実施して備えました。


2ヶ月間、iPhoneのWalkmeterというアプリ使って日頃のウォーキングを管理しました。通勤中の電車の乗り換えなど、細かい歩きも記録したところ、ここ2ヶ月で1日平均8~9km程歩いていたようです。


それでも2週間前に予行練習のつもりで登った奥武蔵アルプス~武甲山では、初めの高度差600mの登りがきつくて、平地のウォーキングの効果が得られていないのではと弱気になりました。今回の雲取山でも最初の高度差600m位はきついだろうと。


雲取山の再挑戦は、友人とスケジュール調整を行い、7/30~7/31としましたが、直前に天気が大きく崩れ、雨天決行とするか直前まで悩みました。出発の前日も、当日の朝も平野部では大雨でしたが、とりあえず登山口までは目指すことにしました。


奥多摩駅到着は朝8時半。すぐにバスに乗り換えて登山口のある鴨沢を目指します。2ヶ月前は梅雨の合間でしたが快晴で、バスは超満員で臨時便が出るほどでしたが、さすがに今回は天気が悪いため人は少ないようです。バスの中には10人程度の登山客がいるだけでした。


前回より早いバスに乗ったため、1時間早い出発となりました。鴨沢周辺は曇りで、山梨方面は東京より天気が悪くないようでした。午前中は曇りか小雨で、15時頃に大雨が降ると予測し、大雨の時に頂上付近の避難小屋でやり過ごせば、雷雨でも何とかなるかなという計画。夕方の大雨を過ぎた後は、ずっと雨が続くことは予測していましたので、展望の良い景色や、快適なテント泊はほとんど期待していませんでしたが、今回の再挑戦で、何とか頂上を踏みたい。その一心で登山を開始しました。


いざ登り始めると、思いのほかきつくなく、前回くじけた序盤の坂もなんのその。最初の1時間は立ち止まることなく登り続けることができました!(これが普通なのか)。

鴨沢のバス停からは民家の合間を抜けます。前回はこの坂でくじけました
民家の合間を抜けて一度森に入り、その後車道に出てしばらく行くと登山口があります

お昼までは合羽を着ることなく、気温も低く涼しかったので、前回よりかえって快適な程でした。お昼に堂所のという名の標識があることろで、アルファ米の食事をしました。アルファ米はお湯でふやかすのに30分かかるため、休憩時間も長くなってしまいます。他の方々はもう少し簡単な食事をしているようでしたのですっかり抜かれてしまいました。それでも出会ったのはバスで一緒だった方々など10人に満たないほどで、前回と比べると登山客はかなり少なかったです。

堂所の標識

再出発するころには急に霧が濃くなったので、合羽を着て出発したところ、間もなく大雨が降りだしました。雷雨というほどではなかったですが、予測より早く降ってきてしまいました。たちまち登山道へ川のように水が流れ出したので、足場を気にしながら登り、合羽を着ていたせいで暑くで息苦しかったこともあり、徐々に疲れが出始めました。何度か立ち止まって休むことがありましたが、次第に雨は弱まりました。間もなく前回リタイアした奥多摩小屋の近くというところで雨はあがり、霧の合間に一瞬だけ青空が顔を出しました。その後、青空を拝むことはありませんでしたが。そこから頂上を経て雲取山荘でテントを張って寝付くまでなんとか天気は持ちましたが・・・


大雨で足元は川のよう

奥多摩小屋の手前くらいのところ

前回テント泊した奥多摩小屋で立ち止まることなく進み、その先にある急坂を登りきるとそこが小雲取山のピークであることを知りました。雲取山はこの小雲取山裏ににかくれていて、前回は雲取山を拝んでもいなかったことを知り愕然としました。

前回テントを張った奥多摩小屋。今回はだれもテントを張っていませんでした

小雲取山を登り、来た道を振り返ったところ

小雲取山からさらに進むと、頂上付近の避難小屋が見えてきました。避難小屋の裏手が雲取山の頂上だったのですね。何とか再挑戦にて、東京一高い雲取山の頂上を踏むことができました。気温は17度。残念ながら曇っていて頂上からは何も見えませんでした。頂上では、われわれ以外の人に会いませんでした。

頂上付近にある避難小屋が見えてきました

頂上に到着

これが三角点ですね


頂上でMicrosoftのiPhoneアプリPhotosynthを使ってパノラマ写真を撮りましたが、ちょっと失敗したかもしれません。
http://photosynth.net/view/8e8bf1e8-4bbd-4a52-b786-5ecec811fb01


山頂を超えて、途中鎌仙人なる人物のレリーフに立ち寄りながら、雲取山荘へは17時前に着きました。天気は何とか曇り空のままでしたのでテント泊を決行。我々以外にもテントは4張ありました。雲取山荘はなかなかきれいなとことでした。いつか軽装備で来て泊まってみたいですね。テント泊でもきれいなトイレを借りて、冷たいビールを買うことができたので全く文句は無いです。後は夕食作って食べて、ひたすら飲んで寝るだけだったのですが・・・

雲取山荘で冷たい缶ビールを購入。他にハイボールやワンカップがありました

ビールやら秩父錦やらを飲んで寝ていると、夜中、雷雨と地震が来ました。そして夜中の2時ごろ酔いから醒めるとテントが浸水しているではありませんか!!テント内の荷物をマットレスの上に避難して、荷物を片付けながら防寒対策をして、浸水した箇所にザックカバーなどを敷き詰めてなんとか寝床を確保して眠りに付きました。寝袋を含め、全ての荷物が濡れました。化繊のアンダーウェアを着ていましたが、薄手のフリースと合羽を着込み、ダウンの寝袋に入って寝ましたが、やはり少し寒かったです。木綿の衣服だったらきっと大変だったと思います。友人はWild-1オリジナルの9,800円のテントを使っていましたが、浸水しなかったとのこと。


翌朝テントをたたむと私のテント場だけ水溜りができていました。荷物は水を吸っていたため、往きより重量が増してしまいました。

テント下にグランドシートを敷いていましたが、グランドシートと
テントの間に水が流れ込み、じわじわと浸水しました

奥に見える水溜りが私のテント場。テントを張る場所はきちんと
考えなくてはいけませんね

翌日は埼玉県側の三峰神社を目指しました。帰りはずっと下りというわけではなく、白岩山や、霧藻ヶ峰など、いくつか山越えがありました。天気はずっと雨。7時前に雲取山荘を出発して、三峰神社に着いたのはお昼前。着いてからは山麓亭というお店で、生ビールで乾杯。昼食にお蕎麦と秩父錦を頂いた後、バスで西武秩父駅を目指しました。西武秩父からはレッドアロー号で池袋へ。快適な旅でした。登山後に山麓亭でゆっくりできたのは良かったです。奥多摩側のの鴨川だと商店がひとつあるくらいですので。


どちらかというと三峰神社側のルートの方が大変かもしれません

三峰神社到着後、山麓亭にて身支度をして乾杯

今回大雨を経験できたので良かったです。夏場の2000mの山でも雨に濡れるとフリースが必要だということ。テント場は水はけの良いところを選ぶこと。シュラフはダウンが良いとは限らないこと。足を滑らせしりもちをついたときにザックのレインカバーが破れたこと。などなど色々と勉強になりました。


以下、通ったルートのメモと地図。
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7/30(土)曇り時々雨 夜雷雨
鴨沢 9:30
民家越える 9:42
登山口 10:09
廃屋 10:31 すこし休憩
堂所 12:07   昼食休憩
七ツ石小屋近道の標識(マムシ岩) 13:23
奥多摩小屋 14:49
小雲取山 14:58 少し休憩
避難小屋 15:50 少し休憩
雲取山山頂 15:58 少し休憩
鎌仙人レリーフ 16:27
雲取山荘テント場 16:47


鴨沢~雲取山山頂の歩行記録
https://goo.gl/p5Sa2w


雲取山山頂~雲取山荘の歩行記録
https://goo.gl/6LLJKR


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7/31(日)雨
出発 6:43
女坂の終了地点(男坂との合流地点) 7:02
白岩山 7:59
白岩小屋発 8:53 小屋で炊事&休憩
前白岩 9:12 少し休憩
前白岩の肩 9:22
霧藻ヶ峰 10:00頃
三峰神社 11:26


雲取山荘~三峰神社の歩行記録
https://goo.gl/3wdXD4
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