2016年8月11日木曜日

8月、田子の浦~富士山~富士山駅(0泊2日)

2016年8月5日(金)~6日(土)

今年で登山を始めて丸5年になります。

最初の富士登山は田子の浦から村山道で、と決めていたのですが、なかなか実行できないまま数年が経過してしまいました。

ここ5年間に私が歩いてきた山行の一部と、20年前に埼玉の自宅から本州最北端の大間岬まで歩いたルートをつなぎ合わせると、大間岬から河口湖駅までが切れ目なくつながっているので、今年はそれらの足どりを将来につなげるために、「田子の浦~富士山~河口湖駅」というルートを設定して実行する決心をしました。

そんなドラマチックなルート設定ではありますが、いろいろ調べていくうちに、田子の浦から富士山までは、村山道ではなく須山口登山道でも良いかなと思うようになりました。そちらの方がコースタイムが短いので、0泊2日で歩けると思ったからです。

あくまで今回の目的は田子の浦~富士山~河口湖を確実につなげること。村山道はまた別の機会でも良いかな、と。

しかし、実際にはタイトルにある通り、ゴールは河口湖駅ではなく、3kmちょっと手前の富士山駅になってしまったのでした。

理由は、、、うっかりミスです。詳細は後ほど書きます。


■スタート地点について
田子の浦へのアクセスは、JR東海道本線の吉原駅を利用することになるかと思います。

富士市の観光課が配っている「富士山登山ルート3776」ガイドマップに載っているスタート地点は、

①ふじのくに田子の浦みなと公園
②鈴川の富士塚

・・・となっています。数字はスタンプラリーの数字だったかもしれませんが、地理的に港の対岸同士なので、両方行くのは面倒です。

ちなみにこの地図は富士市をメインに扱っているため、私が歩く須山口登山歩道については詳しく書かれていません。

今回のように海抜0mから登山をすることをSea to Summitと言いますが、富士山の場合、ゼロ富士とも言うそうです。登山靴を海水面に浸けてから(文字通り海抜0mから)スタートしたいと思います。

鈴川の富士塚を南下して海に出ると、付近の海岸はテトラポッドだらけで海に入れません。登山靴を海水面に浸けるだけならなんとかなるかもしれませんが、せっかくですので靴を脱いで海に入りたいと思いましたので、1kmほど東の砂浜まで行きました。


田子の浦周辺の海(静岡県富士市今井)
富士山の溶岩でしょうか。波で削られて丸くなっています。
(ちなみに富士山五合目より上は国立公園特別保護地区のため溶岩や石の持ち出しは禁止だそうです。)

■吉原駅から水ヶ塚公園まで
海から吉原駅に戻った後は、富士山こどもの国を目指して歩きます。富士山こどもの国へは道標がたくさんあるので、それらを見ながら適当に歩きました。

その後、iPhone標準のマップで現在地から水ヶ塚公園までのルートを検索しましたが、iPhoneが示したルートは、"徒歩"で検索したにもかかわらず南富士エバーグリーンラインという自動車専用道路になっていました。そうとは知らず、そこに着いてから歩行者通行禁止であることを知ったため、先に進めなくなってしまいました。

南富士エバーグリーンライン以外で水ヶ塚公園へどのように行くのかわかりませんでしたが、富士山資料館の裏手に道らしきものがあるので行ってみることにしました。

富士山資料館まで戻り、裏手の道を進んだところに須山口登山歩道の入り口を見つけることがでできました。須山口登山歩道はこんな麓まで続いていたのですね。勉強不足でした。(なおスタート地点は須山浅間神社のようです。)

iPhoneのマップでの検索を当てにしすぎるのは良くありませんね。事前に調べておき、最初から富士山資料館を目指して歩いておけば時間をロスせずに済みました。


雲に覆われているのは愛鷹山でしょうか。富士山は見えません。

沖田大通りを北上し、突き当りを右折。

比奈の交差点を左折して北上。岳南鉄道の踏切を越えます。

県道22号線に出たら左折。ゆるやかな登りが始まります。
ここからは富士山こどもの国の標識に従って歩きます。


県道22号を離れ、滝川神社と吉原第三中学校の脇を通り過ぎます

愛鷹山方面

途中から県道76号線を歩きますが、この交差点で県道24号線にぶつかります。
右折して御殿場方面へ。このセブンイレブンが最後のコンビニになります。

炎天下、このような道を3時間くらい歩きます。

千束上バス停にジュースと卵の自販機があります。

富士山こどもの国を通過

愛鷹山登山道入口がある十里木高原バス停に到着。
ここにトイレがあります。見えているのは越前山でしょうか。

十里木の別荘地を抜けたりしてタイムロスをした後、
富士山資料館の裏手にあるこの道を進みます。

舗装路が終わると、車止めがあり遊歩道が始まります。

富士山遊歩道の案内板

歩きやすいさわやかな林道です。すぐに鹿に出遭いました。

遊歩道が終わると登山道に続いていますが、途中自動車専用道路の脇に出ます。

ガードレールで仕切られている舗装路を進みます。

このフェンスの先を右奥に進み登山道に戻ります。
弁当場という案内表示があります。

弁当場というポイントに到着。湧水がでていますが、飲料用ではないとのこと。

登山道にはこのような道標がありますが、けもの道も多く、迷いやすい場所もあります。

フジバラ平

車道にでました。

水ヶ塚公園に到着。見えている山は腰切塚。

水ヶ塚公園から新六合目(宝永山荘)まで
水ヶ塚公園に到着したのは18時半。駐車場には沢山の車があり人も沢山いたので、ここから登る人がこんなにいるんだぁ、と思っていたら、マイカー規制のため、皆さんはここからシャトルバスで富士宮口五合目まで行くことがわかりました。

私は公園のベンチで食事をしたり、寝そべったりして、一時間半程休んでから出発しました。時間は20時ちょっと前。他にこの登山道を登る人は見当たりませんでした。

夜だったこともあり、樹林帯では何度か獣道に迷いこみました。道が細くなり、藪が深くなった時は、獣道の可能性が高いため、突き進まずに一旦戻るよう、心がけました。

水ヶ塚公園が標高1,500mで、富士宮口登山道との合流地点にある新六合目(宝永山荘)は標高2,500mになりますので、この区間の標高差は1,000mです。

途中、宝永山の火口付近(標高2,400mあたり)が森林限界で、そこからは砂利なので踏ん張りが利かず、登りにくいです。

疲れや眠気もありましたが、高度順応も兼ねて、途中何度も横になって休みました。麓の夜景や、満点の星空が綺麗で、昼間は全く見ることのできなかった富士山の頂も山小屋の灯りでなんとなくその輪郭を感じることができました。


水ヶ塚公園を出て、須山口登山歩道に入ります。

登山道には、このような標識があります。

森林限界を越えて、満点の星空と山小屋の灯りが見えてきました。

■新六合目(宝永山荘)から山頂まで
新六合目に着くと、真夜中にもかかわらず、後からトレラン装備の人たちがどんどん登ってきました。ちょうど同じ日程で「富士山頂往復マラソニック」があったらしく200~300人エントリーしているとか。

私は山頂でご来光を迎えることができず、少し遅れての登頂となりました。剣ヶ峰の山頂標識で写真を撮るのに渋滞しており、1時間以上待ちました。


麓の灯り。少し曇っています。

天の川もくっきり。流れ星を10個以上みることができました。

ご来光の時、山頂にはたどり着けず。

影富士が見えました

朝陽を浴びて山頂を目指します

万年雪山荘裏手の残雪

山頂に到着。剣ヶ峰を目指します。

剣ヶ峰の三角点

■山頂から富士山駅まで
お鉢は時計回りに半周して、下りに吉田口登山道を使いました。

最初の予定は一合目まで下りた後、中の茶屋まで進んでから吉田口登山道をはずれて北西に進み、船津口登山道を使って河口湖駅まで行く予定でした。

しかし中の茶屋でうどんを食べながら地図を見ていると、せっかく吉田口登山道をここまで歩いたのだから、吉田口登山道を歩ききりたいと思うようになり、ルートを変更したのでした。

吉田口登山道を歩ききると、すぐ近くに立派な北口本宮富士浅間神社があります。境内を見て、参道を通り、そこから最寄の富士山駅まで歩いて旅を締めくくるのは、ごく自然な流れでした。

富士山駅からホリデー快速富士山に乗り、窓の外を眺めたその時「あっ!」と本来の目的を思い出したのでした。「河口湖駅じゃないと駄目じゃん!」と。

大間岬から富士山までをつなげる旅は、うっかりミスで河口湖駅と富士山駅の間わずか3km強をつなげることができませんでした。

この無念さで、ゼロ富士の達成感が一気にしぼみました(笑)


中央奥に本栖湖があるので、左側に見えているのが毛無山でしょうか。

剣ヶ峰を振り返ります

河口湖方面

山中湖方面

延々と続く、吉田口の下山道

六合目付近から山頂方向を振り返ります。

六合目から吉田口方面へ進み、樹林帯に入ります。

もう一度山頂方向を振り返ります。

英語表記が充実している星観荘

五合目のたばこ屋跡

四合目は大黒天の説明書きが目印

三合目標高1,840m

三合目から河口湖と御坂黒岳が見えます。

二合目を通過

一合目に到着

馬返のバス停

馬返の先は、車道に並走するかたちで遊歩道が続いています。

中の茶屋に到着。おいしい肉うどんを食べました。

吉田口遊歩道の始点に到着

北口本宮冨士浅間神社を通って富士山駅を目指します。

0泊2日という日程でしたが、サーマレスト(マットレス)を持って行ったため、夜は横になって30分くらいの休憩を何度か取りました。
それほど眠気も無く、何とか無事に歩ききりました。


最後に、通ったルートのメモと地図。
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2016年8月5日(金)

吉原駅 9:12
防波堤 9:26
砂浜 9:36 (海に入ったりして20分程過ごす)
吉原駅 10:14
滝川神社 11:08 (15分程昼食休憩)
吉原工業高校 11:32
吉永第二小学校 12:02
セブンイレブン富士市今宮店 12:16
千束上バス停 13:26
勢子辻バス停 14:09
山神社 14:13 (20分休憩)
富士山こどもの国 14:44
十里木高原(愛鷹山登山道入口) 15:04
十里木旧関所 15:09 (この後別荘地内を抜けてタイムロス)
富士山資料館 16:07
富士山遊歩道(須山口登山歩道)入口 16:15
弁当場 16:52
フジバラ平 17:27
水ヶ塚公園 18:33 (1時間20分休憩)
須山口登山歩道入口 19:58
二号五勺(御殿庭下) 21:32
御殿庭中 22:29 (40分休憩)
二号五勺 23:33
山体観測装置 0:00


2016年8月6日(土)

宝永第二火口縁 0:43
宝永第二火口縁 1:01
新六合目 宝永山荘 1:11 (15分休憩)
新七合目 御来光山荘 2:32
元祖七合目 山口山荘 3:25
八合目 4:33
九合目 万年雪山荘 5:16 (20分休憩)
九号五勺 胸突山荘 5:50
頂上富士館 6:20 (山頂標識で渋滞1時間以上)
剣ヶ峰山頂標識 7:50
山口屋 8:16 (35分休憩)
八号五勺 御来光館 9:27
本八合目 トモエ館 9:38
須走口八合目 江戸屋 9:57
七合目公衆トイレ 11:02
六合目分岐 11:32
五号五勺 経ヶ岳 11:45
星観荘 11:50
佐藤小屋 11:52
五合目 たばこ屋 12:02
四号五勺 御座石 12:16
四合目 12:29
三合目 12:42
二合目 12:58
一合目 13:14
馬返バス停 13:26
中の茶屋 14:11 (30分食事休憩)
吉田口遊歩道入口 15:13
北口本宮冨士浅間神社 15:18
富士山駅 15:50

田子の浦(吉原駅)~富士山山頂~富士山駅

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